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国際アクア界での日本人の足跡 IAFCプレゼンター総勢27名の底力   2012.05.29

 
 
 
 

AEA(全米アクアエクササイズ協会)の年次総会IAFC(国際アクアフィットネス総会)は今年で25周年。四半世紀、つまり”シルバーアニバーサリー”ということで盛大に開催されました。とは言え、参加者数は昨年よりチョット多い程度、800名前後だったようですが参加国は35ヶ国。昨年より5ヶ国多い。特に参加者数が多かった国はブラジル(60余名)、イタリア(40余名)、韓国(20余名)。日本は私を含め5名のみ。1991年以来、最少人数でした。残念。でも、今年の日本人プレゼンター(2名)はとても素晴らしい出来栄えで好評を博しました。

それから、AEA会長ジュリー・シーさんが婚約。馴れ初めは”日課”にしているフィットネスクラブでのトレーニングを通じて知り合ったのだそうです。今回、婚約者ダンさんはボランティアスタッフの一人(用具係)として大奮闘していました。そして、AEA理事会の席上、2013年からインドでAEA認定養成コースがスタートすること。AEAインドの代表者となるカジイ・カマラカン博士(チャンナイ大体育学部教授)が紹介されました。そして、今年の”目玉的”なアクアギアとして話題を独占したのが『ネックヌードル』と称する新商品でした。浅いプールでも深いプールのように浮いた姿勢でアクアが出来る、というのがコンセプト。立体⇒斜体⇒浮体への姿勢の変化が自在にできる。使い方次第ではかなり面白いギアだと思いました。とは言え、昨年、大人気だった『フロートバー』は今年は話題にもならず、一切見かけませんでした。これがアメリカの凄さであり怖さでもあります。今年のギアも”一発屋”で終らないように祈るばかりです。

さて、IAFC初舞台の★TAM★こと田村憲一さん(ハマカイダ代表)。開始時にショートスピーチしたのですが、これがチョットした”変化”をもたらしました。いつものように騒がしいプールの雰囲気が一変。シーッと静まり、彼の語りに人々は聞き耳をたてた。曰く…

As you know, the Great East Japan Earthquake occurred on March 11.People lost a lot as a result of the Tsunami, and now ,Japanese people fear the power of the water.However, water is essential for life. Through this Aqua dance, I would like to express how wonderful the power of water can be. Turn the power of the water into the power of people in Japan, and all over the world.

《~3月11日、東日本大震災が日本を襲いました。津波で何もかも失った人々。そして、今、日本人は水を恐れています。しかし、水は、生命には不可欠なもの。私は、アクアを通して、水の持つエネルギーの素晴らしさを伝えたい。水の持つ力を、日本の、世界の人の力に~》

そんな訳で、のっけから参加者のココロをガッチリ掴んだ田村さん。終始、彼の講座は盛り上がり、大好評でした。そして、もう一人の日本人プレゼンターの田沼栄一さん(フリー)。今回で三度目。彼の持ち味であるシンプルなコリオの組み立て。キレのある力強い動き。絶賛でした。なんと最終日のファイナルリレー・メンバーに選ばれた。スゴイ。日本人が選ばれたのは久々の快挙。なにせ全プレゼンター(80余名)中20余名しか選ばれないのですから…。ファイナルリレーは名誉の証。感動的な数分間でした。

さて、冒頭で記した通り、今年はシルバーアニバーサリーなのですから、誰がグローバル・アワード(AEA最優秀イントラ)を受賞するのか。アメリカ人か非アメリカ人か。プールサイドではこの話題で持ちきりでした。大方の見方はアメリカ人だろう…と思っていたのですが、なんとイタリア人AEAナショナルトレーナーのジオギア・コールさんでした。サプライズ。思い返せば、IAFC開催10回目だった1998年にも今回と同じようなサプライズがありました。

 

日本人の矢野真弓さん(みずユナイツ・ムウ代表)がグローバルアワード賞に輝いたからです。それも彼女は非アメリカ人受賞者の第一号でした。その後、次々にアメリカ人以外の方々が受賞するようになったのです。先にも後にも日本人が受賞したのはこの一回のみ。あの時の悦びは今でもハッキリ思えています。

今回、パーティー会場でルース・ソーバさん(AEA創立者)との雑談の中で「ところで、この25年間で日本人のIAFCプレゼンターは何人になったの?」「確かにグローバルアワードに選ばれたのは一人。でも、プレゼンターに選ばれた人数はブラジルやイタリアに引けを取らないのでは!?」と言われました。さっそく、帰国後、調べてみました。なんと27名いることが分かりました。中には諸般の事情でその後、AEA認定者としての資格がキープできなかった方、様々な理由でアクア指導から身を引いた方などいます。が、IAFCプレゼンター経験者数は確かに多い。もしかするとブラジルやイタリアより多いかも知れません。

この実績と事実を心の支えに、これからも日本のアクアを盛り上げてゆかねば…と強く思いました。

AD研究所 今野純

■IAFC(国際アクアフィットネス総会)日本人プレゼンター 27名
青木美樹/若林淑子/宇野佳子/マグワイヤかおる(旧姓今田)/根上千都子(旧姓丸重)/矢野真弓/原俊彦/小林亨/望月美佐緒/西森央/原恵(旧姓依知川)/末吉裕美/太田哲也/尾陰由美子/坪井啓子/塚崎直美(NAoMY)/吉田賢一/濱田美抄子(Misako)/田沼栄一/寺本強/冨士隆枝/窪孝枝/元井千佳代/坂上加奈子/葉山亜希恵/坪子佳代/田村憲一(★TAM★) 【順不同・敬称略】