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ソウルリポートセンター 30周年へのコメント   2012.09.11

 

韓国ソウル郊外にあるソウルリポートセンター。正式名称はソウル障害者総合福祉館(Seoul Community Rehablitation Cneter)。運営は(財)永遠に助ける聖母修女会。心身障害者への相談・治療・教育・職業訓練を通じて、障害者の潜在力を引き出し、その能力を活用し、社会への貢献を果す。それがセンターの目的。設立は1982年12月。事業活動の3つの柱、障害者への「自立支援」「地域貢献」「先進・専門化」の中で水中運動療法があり、大小二つのプールが完備されています。2000年に招かれ、WATSU指導したのが縁で海外顧問の一人になりました。今年で開設30周年を迎える。同センターの機関誌『聖地』(リハビリ専門月刊誌)にインタビュー記事が載ることなりました。

 
 

Q1: 簡単な自己紹介をお願いします。
A1: 1947年生まれ。東北学院大学卒業。元国立フィリピン大学体育学部講師。1986年、アクアダイナミックス研究所創立。全米アクアエクササイズ協会(AEA)および米国アクアセラピー&リハビリ研究所(ATRI)海外顧問。スイス・バレンス医療教育センター非常勤講師。元世界アクアボディーワーク協会(WABA)日本代表。アイチ考案者(世界四大アクアセラピー・メッソドの一つ)。

Q2: 2000年に初めて福祉館を訪問し、初めてのWATSU1のセミナーが開催されました。韓国で初めてセミナー開催、初めての国際講師でした。その時の感想をお聞かせください。
A2: 1990年代後半から韓国人が日本へ、WATSU認定養成コースへ来るようになっていました。その中にはソウル・リポートセンターの関係者もいました。ですから、同センターのことは少し知っていました。が、初めて訪問した時、壁に張ってあった三つのスローガンに胸を打たれました。そして、シスターたちから温かく迎えられたことに感激しました。同センターの発展に何か役立つことがあれば、ぜひ、お手伝いしたいと強く思いました。その背景には、私の出身校がキリスト教系大学であり、韓国人の立派な神父がいたこと。私の末娘が障害者であること、なども少し影響したかも知れません。

Q3: 韓国に対する初印象はいかがでしたか。また、時間がたつにつれ、どのような変化を感じられましたか。
A3: ご存知の通り、韓国と日本の関係はとても長い歴史があります。韓国は半島国、日本は島国。地理的にも文化的にも異なった特徴があります。が、相違点よりも共通点の方がはるかに多い。戦後は「近くて遠い国」と言われた時期が長くありました。が、日韓共同開催したワールドサッカー杯での大成功を機に急速に歩み寄るようになりました。これからはますます互いにグッド・パートナーとして共に発展成長しなければなりません。そうしなければ未来はありません。

Q4: 韓国でWATSU1セミナーを進行しながら特別に感じたことはどんなところですか。
A4: 韓国でのWATSUの大きな特徴は、リハビリテーションへの応用や実践です。理学療法士の方々が熱心にWATSUへ取り組んでいる。日本と比べ、男性セラピストが多い。

Q5: 特別なエピソードがありましたら教えてください。
A5: これまでに三名の館長(いずれもシスター)と親しくさせて頂きました。いずれも素晴らしい人格者です。そして、彼女らは強い使命感を持っていること。彼女らを支え、共に歩もうとしているスタッフの存在も大きい。そんな同センターを私はとても羨ましく思っています。

Q6: 韓国で初めて設立(1982年 12月 17日)された、ソウル障害者総合福祉館が今年開設30周年を迎えます。お祝いのメッセージをお願い致します。
A6: おめでとうございます。この30年間、言葉ではとても言い尽くせないご苦労があったことでしょう。それを一つひとつ乗り越え、克服してきた皆さんの努力と情熱と使命感に心から敬意を称します。これからもますます頑張ってください。

Q7: その他、福祉館の利用者、職員へのメッセージはありますか。
A7: ソウルリポートセンターと同じ施設を日本で探そうとしても見付りません。もしかしたら、世界中、どこを探しても見付らないかも知れません。その理由の多くは、施設の立派さではなく、皆さん一人ひとりの高い志、心意気の強さがあるからです。お金があれば立派な施設は出来ます。が、その施設が活用されるためには運営する人々の質の高さが必要だからです。弛まぬ努力をするヒト。温かい心を持っているヒト。そして、熱意を持った立派な人々がいなければならないからです。そんな素晴らしい人々を、そう簡単に探すことはできません。皆さんのお手伝いを少しできた事を私はとても誇りに思っています。ありがとうございました。

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