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ロコモの現状と今後の展望 健康博覧会  2011.06.10

ビックサイドで開催された『健康博覧会』へ初めて行きました。今回で29回目だそうです。国内の健康商材の大結集。オーガニック&ナチュラル食品市場オンパレード。出展社が多く、来場者は1日平均1万人とか。でも今年は例年より少ないのだそうです。この博覧会は3月開催の予定が<3・11東日本大震災>で自粛勧告&計画停電。6月へ延期されたのだそうです。

今回の開催テーマの一つがロコモ。基調講演『ロコモティブシンドローム・運動指導の最前線』を受講しました。講演者はスポーツ整形外科医兼大学教授。加齢からの膝・腰・背中の痛みのメカニズム、運動機能の低下が要介護になるプロセス、などを画像を交えてスピーディーに解説。何と現状の要介護者の4人に1人は運動器疾患なのだそうです。ロコモ予防の重要さを痛感しました。

ロコモティブ・シンドローム(Locomotive Syndrome)とは何か。聞きなれない言葉ですが、これは和製英語で2007年に造語化されたそうです。その意味は、加齢に伴い骨・関節・筋肉・神経など運動機能が低下する運動器症候群。多分、内臓肥満に伴い高血糖・高血圧・高脂血症になる代謝症候群を意味するメタボリック・シンドローム(metabolic syndrome)と対比的に位置づけした言葉。欧米では一般的にフォール・プリベンション(Fall Prevention)と言っています。ですが、ロコモティブ・シンドロームの方がズーッと的を得た言葉です。事実、先日、IAFCでお会いしたATRI関係者にこの”和製英語”を説明したら”Good Term”と絶賛。そのうちこの言葉が国際的に通用する専門用語になるかも知れません。それはさておき”メタボ”は欧米がイニシャティブがあります。が、ロコモは日本がイニシャティブをとれる分野です。何せ日本は世界一の高齢化社会なのでうからね。

ロコモは『運動器自体の疾患』と老化による『運動器機能不全』が原因とのこと。主な要因は3つ。すなわち・・・

■体を支える支柱である骨の質量の低下。
■骨格が動く関節の変形。
■骨や関節を支える筋肉の質量の低下。

自分が既にロコモティブ・シンドロームなのかを自己チェックできるシートがあります。チェック項目が7つあり、うち1つでも該当すれば”ロコモ”というのだそうです。ロコモになったら直ぐにエクササイズを始めねばなりません。そのチェック項目とは…

◎片足立ちで靴下がはけない
◎家の中でつまずいたり滑ったりすることがある
◎階段を昇るのに手すりが必要である
◎横断歩道を青信号で渡りきれない
◎15分前後続けて歩けない
◎2kg程度の買い物を持って帰るのが難しい
◎家の中でやや重い力仕事が難しい

ですから”ロコモ予防”の運動目的は二つ。要するに『足腰を強くすること』と『正しい歩き方ができること』に集約されます。問題は、どうすれば弱った足腰を強くできるか、どうずれば美しい歩き方を習慣化できるか。それが決め手です。現在、提唱されている具体的なエクササイズは3つ。つまり…

■目を開けた姿勢での片足立ち
⇒静的筋強化で身体バランス能力を高めること。1分間の片足立ちがめあすのようです。

■大腿部を直角に開いた姿勢でのスクワット
⇒動的筋強化は大腿四頭筋・ハムストリングの筋バランスを高めること。膝と足先の向きが同一方向。両脚の開きが90%。便器に座る姿勢で行うのがめあすのようです。

■脊髄・骨盤・大腿の大筋群のストレッチ
⇒真向法がお薦めとのこと。これはお坊さんの座礼姿勢からの発想。4つの動きからなる仏教体操です。

メダボもロコモも水中での運動環境の方が陸上よりも安全安心なことは周知の通りです。今夏、開催される第5回アクアセラピーシンポジウムでは水中環境を活かしたメタボ&ロコモ系の講座が沢山あります。ぜひご参加ください。

AD研究所 今野純 

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 2011~12年度(第5回)アクアセラピーシンポジウム
 2011年8月6・7・8日(土/日/月)
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